2018年6月12日発行●メールマガジン 第26号
こんにちは、シブガキです。このメールマガジンは「週刊 鉄腕アトムを作ろう!」をご購読されているみなさんに、ATOMについての情報をお届けしています。
大好評をいただきました、人感ライトキットの受け付けが、昨日、締め切りとなりました。ご購入いただいた皆さま、ありがとうございます。商品は9月の発送となりますので、もうしばらくお待ちください。
ATOMキャリーケースの方は、引き続き好評受付中でございます。6月30日までにお申し込みいただくと、9月のATOM完成タイミングに合わせて、商品を発送いたします。6月30日以降も在庫がある限り販売いたしますが、数に限りがございますので、お早めの受け付けをおすすめいたします。
さて57号、58号は、ATOMの頭部をほぼ組み上げてしまう山場の号です。マガジンの組み立てページも多くて、この数号、進みが遅いと思われていた方も、ご満足いただけるかと思います。ただし、難易度は高めです。しかし、この言葉を心に刻めば恐れるに足りず! 曰く
急がない! 無理しない!
頭部には多くの電子部品が収められています。その電子部品を繋ぐハーネスをきれいにまとめ、パーツに食い込ませることなく、決められたルートに沿って這わせる。それをひとつひとつ丁寧にクリアしていけば大丈夫です。
【 目 次 】
01…57号の組み立てチェックポイント
●シワを恐れるな! タッチセンサーの貼り付け
●これで完璧。前頭部の取り付けのコツ
●注意! サーボモーターID3のサーボホーン取り付け
02…58号の組み立てチェックポイント
●なんでココに黒シール?
●折りぐせを付ける位置に迷ったら
●結束バンドを貼る位置に迷ったら
●首が完成したら、山は越えました
03…4コマ漫画「ATOM製作記 その22」を配信します
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01…57号の組み立てチェックポイント
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57号の組み立ては、少し緊張します。それは“後戻りがきかない作業”があるからです。
まずは第57号の作り方動画をご覧ください。
▼57号作り方動画▼
まずはタッチセンサーが、どういう役目をするのか説明しましょう。例えば、ATOMとの会話を一旦止める時や、ATOMが落語やニュースを読んでいる途中でキャンセルする時に、ATOMの前頭部をそっと触ります。すると額のタッチセンサーが、静電気を感知し、ATOMが「しゃべりすぎたかな?」とか、「もっとしゃべりたかったな」と言って、話すのを止めます。
ですので、取り付け作業でタッチセンサーを壊してしまうと、もしかしたらATOMは延々と話しかける暴走ATOM、いや、空気を読めないATOMになってしまうかもしれません(本当にそうなるのかな?)。ですので、作業は慎重に! 乱暴に扱ってはいけません。
最初の組み立ては、タッチセンサーにハーネスを挿す工程です。
白手袋をはめて、タッチセンサーに手の油が付いたりしないようにしてください。それからタッチセンサーの“くびれ”部分をねじったり、折り曲げたりしないように。千切れるなんてのは問題外、この“くびれ”を通る、プリントされた線(よく見ると1本の線があります)が、断線したら一巻の終わりです!
ハーネスを挿すに当たっては、57号マガジンP6の工程4~5の写真をよく見て、このとおりにすること。コネクタの向きを間違えない。奥までしっかり挿し込む。このふたつを必ず守ってください。
▼コネクタの正しい取り付け位置▼
▼コネクタを奥まで差し込んだ状態▼
次はATOMの前頭部、タッチセンサーを貼り付ける部分を、クリーナークロスで拭き拭き。ここからが本番ですよ!
●シワを恐れるな! タッチセンサーの貼り付け
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詩「本当の失敗」 作 シブガキ
タッチセンサーの貼り付けは、1回勝負。
失敗は許されないんだ。
じゃあ、失敗って何?
それは、一回貼り付けたものを、もう一度剥がすこと。
それが失敗!
多少シワシワになったり、
斜めになっても、
それは失敗じゃない!
やり直しちゃダメ。
詩を作ってみました。このタッチセンサーを貼り付ける作業は1回勝負です。もちろんシワもなく、まっすぐにピシッと貼り付けられるに越したことはありません。しかし、多少のシワや傾きは、タッチセンサーの動作に問題ありません。
それよりも一回貼り付けたシールを剥がす行為で、タッチセンサー自体にダメージを与える方が、よほど深刻です。剥がす行為は絶対に避けてください。
57号マガジンP7の貼り付け工程(10~13)の流れは以下のとおり。これが基本的な推奨手順です。
工程10・タッチセンサーの円形保護シールを剥がす
工程11・円形部分の上半分を前頭部に貼る
工程12・タッチセンサーの下部(四角)保護シールを剥がす
工程13・タッチセンサー全体を前頭部に貼る
この工程、「11・円形部分の上半分を前頭部に貼る」の、特に「上半分を」がキモです。ここに注意してください。
<シブガキの失敗例>
シブガキもこの手順で進めようとしましたが、ちょっとミスをして、「11・円形部分の上半分を前頭部に貼る」で、円形部分の上半分ではなく、全面をベタっと貼ってしまいました。すると「12・タッチセンサーの下部(四角)保護シールを剥がす」の、四角い保護シールを剥がすのが大変。
必死になって剥がそうとすると、タッチセンサーのくびれ部分がねじれ、とてもアセりました。さらに一生懸命、保護シールを爪で剥がそうとすると、保護シールの薄い層がめくれて(写真参照)、困りました。
▼四角い保護シールの悪戦苦闘の跡▼
<シブガキの失敗から学ぶ>
ちょっと手元がおぼつかないなぁ、とか、ちょっと目が見えにくくて、という方は、シブガキの苦闘を繰り返さないために、ひと工程増やしておきましょう。
工程10・タッチセンサーの円形保護シールを剥がす
工程10.5・タッチセンサーの下部(四角)保護シールの端っこを、ちょっとだけ剥がしておく
工程11・円形部分の上半分を前頭部に貼る
工程12・タッチセンサーの下部(四角)保護シールを剥がす
工程13・タッチセンサー全体を前頭部に貼る
この「工程10.5」が一工夫です。
▼10.5の工程を写真で説明▼
写真で見る、この赤線部分だけ、保護シールをめくって、折り曲げておくのです。すると「12・タッチセンサーの下部(四角)保護シールを剥がす」がスムーズに行えます。
こんな面倒なことをしなくても、タッチセンサーの保護シール、丸いのも四角いのも最初から剥がしておいて、貼ればいいのでは? と、思われる方もいるかもしれません。その方法も、できないことはないと思うのですが、ごく慎重に、円形のてっぺんから徐々に四角の方へ、ゆっくり貼らないと、大きなシワができる場合があります。絶対に手元は狂わない! という自信のある人にしか、おすすめできません。
●これで完璧。前頭部の取り付けのコツ
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「前頭部を頭部フレーム(前)に取り付ける」の工程(57号マガジンP7~8)ですが、ハーネスなどが増えて、どうもスッとハマらないという方、おられませんか?
前頭部と、頭部フレーム(ATOMの顔のパーツ)を、57号P8の工程17のように、真正面からまっすぐ合わせればいいのですが、これにはコツがあります。工程18でビス留めする2カ所。前頭部の出っ張りを、頭部フレームの穴に挿し込む。それを意識して作業すればスムーズです。
▼意識する部分を写真で解説▼
●注意! サーボモーターID3のサーボホーン取り付け
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サーボモーターのID3にサーボホーンを取り付ける作業についてです。いつものサーボホーンと異なる形ですが、気を付けるところはいつもと同じ。サーボモーターの0点(白い点)が、サーボホーンの切り欠きからバッチリ見えるように取り付けることです。
このサーボホーンですが、しっかり取り付けた時点で、サーボモーターとの間にすこしだけスキマがあります。それで問題ありません。
▼ほんの少し空いている状態が正しい▼
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02…58号の組み立てチェックポイント
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58号は、お楽しみの「手塚キャラオールスター百人一首」のPART1が付いています。気になるPART2は63号(7月17日発売)に付きます。
そして58号も、組み立て工程がいっぱいの山場の号です。58号マガジンP5の「今号の注意点」を、改めてここでも繰り返させていただきます。
・頭部が完成するまで、数本のハーネスを取り扱うので、絡ませたり挟んだりしないように丁寧に作業しよう!
・チューブカバーを取り付ける時、挟むと断線に繋がるので、チューブカバー内にハーネスがしっかりと収まっているか確認しよう!
ハーネスの配線は面倒ですが、このハーネスは、いわばATOMの血管、神経です。マガジンどおりに丁寧に収めてください。まずは作り方動画です。工程が多いので2本あります。
▼58号作り方動画▼
●なんでココに黒シール?
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58号マガジンP5-6の工程1~8。黒シールを貼る工程ですが、「どうして貼るのか?」と、お思いの方がおられるかもしれません。これはハーネスを守るためのものです。
この黒シールを貼らずに、首(前)のパーツと首(後)を留める時(58号マガジンP10の工程32)、この支柱に段差ができます。この段差とこすれることで、ハーネスが断線する恐れがあります。そこで黒シールを巻き、段差を無くすのです。
知ってても、知らなくても、という話ではありますが、そういう理由なのです。
●折りぐせを付ける位置に迷ったら
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58号マガジンP7の工程18に、ハーネスの折りぐせを付ける工程があります。どれぐらいの余裕を持ってハーネスを収めたらよいのか? ですが、あまり神経質になる必要はありません。ヘッドボードやタッチセンサーから伸びるハーネスが、パッツパツに余裕がなかったり、ダルダルにたるんでいない程度。
目安として、58号マガジンP7の工程17にあるとおり、
「ハーネスは引っ張らず、若干のたるみができるようにまとめたら、頭部フレーム(前)の縁の外側あたりで左手の人差し指と親指でつまんでください」
という指示にしたがい、このつまんだ部分を起点に、親指側にハーネスを巻きつけ、折りぐせを付けてください。
●結束バンドを貼る位置に迷ったら
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結束バンドを貼る位置については、58号マガジンP8の工程22の写真が、とても重要です。この写真に、「サーボモーターの左端の位置に結束バンドを巻き付ける」と指示があります。どうしてこの場所に結束バンドを貼る必要があるのか? を説明しておきます。
ATOMの完成後、ハーネスはパーツやハーネス同士で、こすれあう状態になります。特にハーネスが急なカーブを描いて収められている部分は、こすれあうことが多くなります。この結束バンドは、ハーネスの束が、お隣のサーボモーターの角とこすれ合うことを想定し、保護するために巻き付けるのです。
それを考えれば、より明確に「ココに結束バンドを貼ればいいんだな」と分かるかと思います。
●首が完成したら、山は越えました
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58号マガジンP9-10の工程25~34で、ほぼ首が完成します。ここが済んだら山越えです。頑張りましょう。
4本のハーネスを左右に分けたり(工程27)、外れやすいハーネスローラーをはめたり(工程31)など、煩雑な作業ではありますが、作業自体はそんなに難しくありません。マガジンのとおりに、写真のとおりに、進めればOKです。問題は、工程32の「首(後)を用意し、取り付ける」です。
ここだけは慎重にも慎重を重ねてください。多くのハーネスがこのパーツのなかを通ります。ちょっとでもパーツがハーネスを挟んでいる感触があれば、もう一度ハーネスの収まりを確認してください。あとハーネスローラーが、しっかりとハマっているか? も確認してください。なんの違和感もなく、スッポリ収まるまで、慎重にお願いします。
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03…4コマ漫画「ATOM製作記 その22」を配信します